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2005年02月14日

「ビデオゲームが悪者になる前に」と考え(過ぎ)たコト

「人付き合い少ない、おとなしい子」 教師刺殺の17歳(asahi.com)

本サイトでは、ニュースネタは極力避けようと思っていたのだが、切込隊長のブログ(巡回先、ね)経由で、こんな記述を発見してしまったからには、いち早く書いておかねばなるまい。

小学校高学年のころ、少年の自宅1階にある3畳ほどの自室はフローリングの床いっぱいにゲームソフトが積み重なっていた(中略)様々な種類のゲーム機器があり、仲のいい友人たちがゲームをしによく集まった。少年は格闘技ものが好きで「きのうは夜通しゲームをしていた」と話すことがあった。一方で学校を休むことも多かったという。

他のニュースと読み比べてみたが、asahi.comがいちばんマシだ。この記事を、真っ当な読解力を持った人間が読む限りでは、少年にとってのビデオゲームとは――

引きこもり気味の少年が
友人と接触する機会を作った
「コミュニケーション・ツール」

であったコトは明々白々だからだ(もっとも、夜通しゲームをして学校を休む、という付き合い方に問題はあるが)。

――でも、現れちゃうんだろうなあ。犯人が「ゲーム好き」と読んだだけで、脊髄反射的に「ビデオゲーム=悪」と思いこんじゃう輩が。そして喧伝されちゃうんだろうなあ。お子さんをお持ちの親御さんとかで、信じる人も出ちゃうんだろうなあ。半信半疑だとしても、影響されちゃうんだろうなあ。その手の風説は「流布したもん勝ち」になっちゃうんだろうなあ。俺らの反論なんて、耳に入らないんだろうなあ。

気が早い? しかもネガティヴ? いやいや、そんなもんだって。

嘘六百は、ビデオゲームのポジティヴ効能を無視し、検証されていないネガティヴ面のみを強調し――ビデオゲームを不当に貶めようとするプロパガンダに与する勢力には、(竹槍をもって)抗戦するコトをここに宣言しときます。

【追記】

元記事を読むと、少年はビデオゲーム以外のコミュニケーション・ツールを持っていなかったっぽい。他ジャンルで敵わない友人に対して、ビデオゲームだけでは優越感を持てるし、それを維持するために「徹夜」もしちゃったんだろう。それが、より一層、ビデオゲームへの依存を高める結果になってしまったのだとしても。

ああ、これはまさに「中毒」の構造だね。

と云っても、「ビデオゲーム中毒」と「精神病」と、ましてや「犯罪」とが1対1に相関するワケでもないし、そんなコトを云い出すトンデモな人はまさか居ないだろう。

――あ、居るかも。ゲーム脳の人とか(考えすぎかねえ?)。


それにしても、小学生の子供がゲーム中毒になるのを見過ごしていた両親というのは如何なものか。

カテゴリー: 新・嘘六百

投稿者 tsurumy : 2005年02月14日 23:39

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無職少年17歳(ゲーム脳)だけど。ま、例のごとくに進みそうなので、キーワードを拾っておこうと思ったワケだが。チョコレートはどうやって入手したんだ。 ■読売新聞... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年02月15日 11:26

コメント

荒らしチック(つうか、まんま)な書き込みは、
戒めの気持ちが満了したので削除しました♪

投稿者 tsurumy : 2005年02月15日 01:26

人間、大人だろうが子供だろうが何かに依存はするもので、今回の彼の場合はそれがたまたまゲームだっただけで、それをゲームのせいにしたがるのは全く持ってナンセンスだと僕も感じます。

鶴見さんの結論と同じように原因は家族に近いところにあるんじゃないかなあと推測するんですが、結局調査を待たないと結果を得ることはできませんから、最終的にゲームとの関連性が否定されても、それまでゲームのネガティブプロパガンダが続くと思うと凄くイヤですね。

そしてきっとヤツらは訂正なんかしないでしょう。
(そっと竹槍をつかむ)

投稿者 ウシロダ@ゲーム絵描きスト : 2005年02月15日 21:29

>鶴見さんの結論と同じように

結論じゃないや、追記でした。
まちがえてごめんなさい。

投稿者 ウシロダ@ゲーム絵描きスト : 2005年02月15日 21:34